握力は日常で非常に身近な力です。ビンのふたを開けるとき、ぞうきんをしぼるとき、スポーツの場面でもバットやラケットをにぎるときに握力が活躍します。握力について、その概要や鍛え方についてお伝えします。

握力のまめ知識

握力はご存知のとおり、ものを握るときの手の力を指します。実はこの握力。主に4つに分類されるのです。

  1. クラッシュ力 …ものを握りつぶす力
  2. ピンチ力   …ものをつまむ力
  3. ホールド力  …握った状態を維持する力
  4. のを開く力

特に①のクラッシュ力は握力計の数値にもっとも関係があるので知っておきましょう。

年齢別の平均握力はどの程度?

年齢別平均握力(kg)
年齢 男性 女性
20~24 48.11 28.88
25~29 47.96 28.77
30~34 48.24 29.04
35~39 48.2 29.66
40~44 48.01 29.97
45~49 47.43 29.39
50~54 46.62 28.5
55~59 44.47 26.89
60~64 42.12 25.85
65~69 39.34 24.68
70~74 36.56 23.26
75~79 34.26 21.981

みなさんも握力を一度、握力計で測ってみましょう。

男性は50代前半から、女性は40代後半からゆるやかに低下していく傾向があります。しかし表を見てわかるとおり、20歳や30歳を過ぎても握力は弱まらないことがわかりますね。

自宅でトライ!握力を鍛えよう

手軽にできる握力トレーニングをご紹介します。握力に大きく関わる部位は主に前腕、ひじから手首にかけての筋肉なのです。前腕を鍛えることを意識してやってみましょう。女性でも簡単にできますよ。

水中グリップ

①手を自由に動かせる大きさの容器に水をはります。浴槽でも可能です。
②手を握って開く動作を素早く繰り返します。

手を握るときは水を握りつぶすイメージで力強く握り込みましょう。手を開くときは、手のひらのストレッチをするイメージでしっかり開くとより効果的です。

「これだけでいいの?」と思った方もいらっしゃるでしょう。簡単そうに見えますが、水の抵抗があるため握る・開くを素早くやるのはたやすいことではありません。

連続グリップ

①ラケットやバットなど、握りやすい太さのものを用意します。道具がない場合は、細長く丸めた新聞紙でも代用できます。ラケットやバットを用いる場合、持ち手の部分を使います。
②素早く握り、素早く手を離すという動作を繰り返します。

こちらも一見シンプルに見えますが、やってみるとハードであることがわかります。素早く動作を繰り返そうとすると1度に収縮する筋肉の繊維が多くなり、やっているうちに前腕にジリジリと痛みを感じるはずです。

これらのトレーニングは20~30回の動作を1セットとし、2~3セットから始めるのがおすすめです。慣れてきたら1セットあたりの回数を増やしてみましょう。

ハンドグリップ

握力を鍛えるための器具として、ハンドグリッパーという道具があります。ペンチのような外見で、こぶしにおさまる程度の大きさです。2又に分かれている持ち手を閉じるように握り込んで握力を鍛えます。握力計の数値に関わるクラッシュ力を重点的に養成します。

持ち手の先端同士がくっついた状態を5秒維持してみましょう。

最後に1つ、スポーツジムでできるやや本格的なトレーニングをご紹介します。

リストカール

①まずは基本体勢をつくります。ダンベルを持ち、手のひらが上を向くようにしてベンチの上に前腕を置きます。
★手首がベンチからはみ出るようにし、手はぶらんと下に向けます。

②手首のみを動かしダンベルを上げます。前腕が上がらないよう注意。
★手を内側に巻き込むイメージで。

③手をゆっくり下ろし、①のフォームに戻ります。

10回を1セットとし、1セットごとに1分の休憩をはさみつつ3セットやってみましょう。10回やったら1分休憩、また10回やったら1分休憩…というかたちです。慣れてきたら1セットあたりの回数を12~15回程度に増やしてみましょう。握力向上のみでなく、前腕が引き締まり細くなるため女性にはうれしいトレーニングではないでしょうか。

両手でやっても片手でやっても結構です。ダンベルが1つしかなければ片方ずつやりましょう。ダンベルはご自身の体力に合った重さのものを使いましょう。1~2kgが理想です。「腕をたくましく見せたい!」という方は5kgぐらいのダンベルを使ってみても良いでしょう。ただ、無理はしないでください!また、ベンチが近くに見当たらなければイスを使ってもかまいません。ダンベルが自宅にあるという方は自宅でトライするのもいいですね。

~おまけ~ 有名スポーツ選手の握力

ハンマー投げで有名な室伏広治選手。彼の握力はなんと推定120kg以上!!推定というのは、握力計の針が振り切れて計測不可能になったからだとか。力士の琴欧州の握力も120kgとのこと。プロレスラーが試合前、相手へ見せつけるようにりんごを握りつぶすシーンがありますが、あれすら上回ってしまうのでしょうね。